犬は新型コロナウイルスに感染するの?

犬のこと

2020年1月に、日本国内で最初の新型コロナウイルスの感染者が確認されて以降、感染対策をしながらの生活を余儀なくされています。

愛犬と暮らしている方にとっては、犬の新型コロナウイルスの感染は気になるところですよね。

そこで、2022年1月現在までに分かっていることを調査しました。

犬も新型コロナウイルス陽性になる

ヒトからヒトへ強い感染力が認められている新型コロナウィルスですが、様々な動物への感染が報告されており、犬においても陽性反応が確認されたという例が世界で数件報告されています

いずれも、飼い主が新型コロナウィルスに感染しており、飼い主から犬に感染したものと考えられています

猫では呼吸器症状や消化器症状があったと報告されていますが、犬には明確な重篤な症状は確認されていません。

また、犬からヒトに感染した事例は、今のところ報告がありません。

多くの専門家が、新型コロナウイルスはヒトからヒトに感染する病気であり、ヒトから犬に感染したとしても、さらに犬がヒトに病気をうつす可能性は限りなく低いと考えられています

厚生労働省のHPで、ペットへの新型コロナウイルスに関する情報を確認することができます。

犬以外の動物について

海外では、農場のミンクからヒトへの感染が報告されていて、オランダでは2例、デンマークでは12例報告されています。

実際には、さらに多くの感染があると考えられています。

ウイルスがミンクの体内で変異し、その変異したウイルスがヒトにも感染していると、デンマークの首相が説明しています。

ペットとしては、ミンクと同じイタチ科のフェレットにも注意が必要だと注意勧告されています。

研究機関では動物への新型コロナウイルスの実験が進められており、猫はウイルスの影響を受けやすい種で、症状が出ることも示唆されていますが、フェレットも感染しやすいですが症状が出ることは少ないようです。

犬も感染しますが、フェレットや猫よりも影響を受けにくと研究結果が発表されています。

犬の新型コロナウイルス陽性報告

これまでにペットとして飼育されている犬の新型コロナウイルスの陽性報告が数件確認されています。

なお、PCR検査時で粘膜にウイルスが付着していれば陽性となるため、陽性なら感染しているとはかぎりません。

国内の報告

アニコムグループでは、2020年4月から新型コロナウイルスに感染したヒトの飼育しているペットを預かるプロジェクトが実施されています。

預かっている動物のPCR検査を実施しており、2020年8月の報告で、犬2頭から新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたと発表がありました

2頭とも健康状態に大きな問題はなかったそうで、2020年8月の報告時点で1頭は陰性の結果に転じています。

2頭とも陽性の結果はでましたが、新型コロナウイルスの感染が成立したのかは不明です。

陽性反応の得られた2頭の犬は隔離して単体飼育を行われており、同時期に預かられていた他のペットは全て陰性を確認しています。

アニコムのニュースはコチラで確認できます。

海外の報告

犬の新型コロナウイルスに関しては、香港、アメリカで報告されており、どちらも、飼い主が新型コロナウイルス陽性者とのことで、少量のウイルスが検出されました。

アメリカ、ノースカロライナ州の犬の事例では、2頭の犬を飼育していたが、懐っこく人との接触を好む犬のみ陽性反応が確認されています。

陽性反応がみられた犬は、ヒトの症状が1番重い時期に、1~2日の間、軽い咳の症状がみられていたとのことです。

1日だけ朝食を食べなかったが、それ以外の異変はみられなかったとのことです。

まみお
まみお

軽い咳症状だけで済んでよかったですが、犬にも新型コロナウイルスによる症状がでる可能性が示唆されます。

また、イタリアの研究チームの報告では、ペットの犬540頭にPCR検査を実施したところ陽性はありませんでしたが、抗原検査では3.4%が陽性でした。

飼い主が感染している家の犬の方が、感染していない家に比べて陽性率が高かったと報告されています。

まみお
まみお

やはり、飼い主が感染しないことが、犬に感染させないために1番大切なことが分かります。

犬のPCR検査

国内で犬への新型コロナウイルス感染のニュースが報道されてから、ペットへのPCR検査を希望する声が多くきかれるようになりました。

飼い主が新型コロナウイルスに感染していない場合や、ペットが新型コロナウイルス感染者との濃厚接触がない場合には、ペットのPCR検査は推奨されていません。

どうしてもPCR検査を希望される場合は、かかりつけの動物病院に相談することをおススメします。

また、昨今の新型コロナウイルスの感染状況から、動物の検査機関では新たに新型コロナウイルスへのPCR検査実施を開始する動きがみられています。

株式会社サンリツセルコバ検査センターでも、新たに犬、猫への新型コロナウイルスPCR検査の受託が可能となったと発表されました。

検査の実施には、検査センターから検査キットを取り寄せ(03-6666-7631)、検体を採取し、ゆうパックで返送すると3~7日で結果が報告されます。

検査料金は12,000円(税別)で、検査キットが3,000円(税別)です。

まみお
まみお

検体採取は、ヒトと同じ方法で、鼻腔または咽頭をぬぐって行うため、犬にとってもストレスの大きい検査となります。

検査の必要性を十分に考慮した上で、検査してください。

犬が感染しないように気を付けること

これまでのところ、新型コロナウイルスの陽性が確認された犬は、感染した飼い主からうつされたものと考えられています。

つまり、犬が新型コロナウイルスに感染しないようにするためには、飼い主が感染しないことが非常に重要です。

また、犬との過度な接触は控えることが望ましいです。

犬と触れ合う前後で手洗いや手指消毒の基本的な衛生対策を行い、犬とキスをしたり、犬に舐められたり、食べ物を共有することを控えた方が安心です。

万が一、飼い主が新型コロナウイルスに感染してしまった場合は、感染者以外の家族や知人、預かり施設に預け、犬との距離をとる方が良いです。

まとめ

世界的に流行している新型コロナウイルスですが、犬においても陽性を確認した事例は数件報告されています。

ヒトと違い、犬が重症化するケースは今のところ報告されていません。

犬から陽性を確認された事例は、全て飼い主が新型コロナウイルスに感染しているので、犬に感染させないために1番大切なのは、飼い主が感染しないことです。

大事な犬を守るためにも、まずは飼い主が感染しないように対策をして、健康な毎日をお過ごしください。

タイトルとURLをコピーしました