ドッグセラピーを行うときに、犬に服を着せて行う方も多いのではないでしょうか。
特に夏だと浴衣を活用する機会も多くなります。
高齢者へのドッグセラピーを行うときに服を使うことは、犬の可愛らしさを演出するだけではなく、様々なメリットがあります。
犬の服は、ドッグセラピーの効果をより高めることができる道具なのです。
本記事では、高齢者へのドッグセラピーに「浴衣」をとりいれる方法と効果について紹介していきます。
ドッグセラピーに犬の服を使うメリット
高齢者へのドッグセラピーで、犬の服を使うことには、いくつかのメリットがあります。
・視覚的に「可愛い」と感じる効果
・抜け毛の飛散防止効果
・季節感の認識の補助効果
・回想法の効果
見た目の印象で「可愛い」と感じる精神的な作用から、認知症の症状のひとつである見当識障害に作用する効果まであります。
犬の服は活用の仕方で、治療の効果の幅を広げることができます。
詳しくはコチラの記事を参考にしてください。
ドッグセラピーと浴衣
夏の犬の服といえば、外せないのが「浴衣」ではないでしょうか。
特に高齢者の方だと、和服を身近に感じられる方も多くいらっしゃいます。
そこで、高齢者のドッグセラピーに「浴衣」を使う効果について解説していきます。
『浴衣』を使うメリット
季節感が明確
浴衣を見ると、ほとんどの人が「夏」の季節を連想するでしょう。
長期間、施設などに入っていて季節の感覚が薄れている方にとっては、浴衣は季節を確認しやすい道具となります。
浴衣は、そもそも平安時代の入浴時に着られていました。
江戸時代には銭湯が普及し始め、面素材で風通しが良く、吸収性が優れている浴衣は、一般の人にも広まっていきました。
洋服が流行してからは浴衣が減退していきましたが、夏の盆踊りなどで親しまれていきました。
浴衣は普段の生活だけでなく、夏のイベントを連想させるグッズとして重宝します。
和裁の経験者が多い
現在の高齢女性の方は、現在の女性よりも和服裁縫の経験者が多くいらっしゃいます。
和裁は戦前までは女子教育の必修項目にされているほど、身近なものでした。
実際に、浴衣を高齢者女性に手に持っていただくと、縫い目など細部を気にして見られる方が多くいらっしゃいます。
実物に触れることで、過去のできごとを連想しやすくなります。
本物の和裁のように手縫いではない浴衣でも、「よくできてるわね」と優しいお声をいただくことが多いです。
『浴衣』を使うデメリット
セラピー犬のストレス
ドッグセラピストmamioは、ドッグセラピーに浴衣を使うことがデメリットになるケースは、これまで経験したことはありません。
ですが、デメリットとなる可能性がある項目としては、「服を着ることが犬のストレスになる」ことです。
浴衣は生地が薄く、暑さによるストレスは少ない傾向にありますが、夏季の気温が高いときに着用する機会が多い服なので、十分に注意をしてあげてください。
普段から服を好まない犬には無理やり着させない方が良いです。
犬の浴衣
犬の浴衣は、男の子用、女の子用と数多く市販されています。
カラーバリエーションが豊富なのも、浴衣のよいところなので、複数頭でセラピー活動をするときには、色やデザインの異なる浴衣を持参すると、対象者の方の楽しみの幅が広がりやすいです。
男の用
男の子用の浴衣は黒やグレー、青などのシックなイメージのものが多くあります。
男の子なら甚平にしても、セラピー現場で大好評でした。
女の子用
女の子用の浴衣は白やピンクなど可愛らしいデザインが多くあります。
いくつかの浴衣を持参して、対象者の方に似合う浴衣を選らんでいただくのも、ひとつの交流の手段としてとりいれやすいです。
対象者が1人でも複数人でも使える交流方法です。
まとめ
浴衣は、高齢者の方にとっても思い出深いアイテムのひとつです。
今の季節が「夏」であることを自然に認識しやすく、盆踊りなどの夏のイベントを思い出すきっかけにもなります。
手ごろな値段で入手できるし、ドッグセラピー以外のプライベートでも活用しやすいグッズです。
対象者の方に良い効果が得られる可能性のあるアイテムを取り入れることで、より一層、ドッグセラピーの効果を向上させることができます。
良い刺激となる可能性のあるものを見つけたら、危険のないように気を付けながら取り入れてみてくださいね。